教材名
対象 | 中学部生徒、高等部生徒 |
---|---|
障害種別 | 視覚障害教育 |
単元・活用場面 | 理科 |
ねらい | ・立体模型を触察し、地層の面の広がりや奥行きの広がり、断層の仕組みについて理解する。 |
障害特性に対する配慮点 |
盲学校中学部や高等部の点字教科書には地層の断面図が掲載されている。しかし、実際の地層は広大であり、その一部のみを切り取った図からだけでは、生徒は地層の広がりを十分に感じることは難しい。実際の地層には、左右方向の「面の」広がりだけでなく、前後方向の「奥行き」もある。また、断層で切られた箇所もある。そこで、「地層(断層)の立体模型触察教材」を用いた体験的な学習を通してねらいが達成できるよう工夫した。 模型教材は生徒一人一人に1個ずつ準備した。また、模型教材は、触察により理解できる大きさとし、両手で操作することによってその仕組みが分かるようにした。 教材は木製で、材料は縦約10 cm×横10~15 cm×幅約5 cmの木材である。児童・生徒が把持し、触察しやすい大きさである。表面には立体コピーまたは点図で作った地層の断面図が貼り付けてある。 |
期待される効果及び成果 | 地層(断層)の立体模型教材を触察することで、地層は面の広がりと共に、奥行きもあることを理解することができる。また、正断層、逆断層などの断層の仕組みを、手を動かして理解することができる。 |
使い方 |
地層の導入、また、断層の仕組みを理解する際に提示する。 地層の導入では、生徒に1個ずつ配布し、複数の生徒が同時に触察しながら理解できるようにする。最初に、同じ高さには同じ模様(パターン)が描かれていることを触って確かめる。そして、模様は一つの面だけではなく、四つの面全てに描かれており、同じ高さに同じ模様があることに気付かせ、地層は水平に堆積することを理解させる。 断層については、教材の左右を持って割れ目に沿ってずらすことによって断層ができることを確かめる。このとき、正断層と逆断層を実際につくり、それらの仕組みの違いを理解する。 |
関連する教材や情報 |
木材はホームセンター等で購入することができる。 日本視覚障害理科教育研究会 https://www.jaseb.net/ 柴田直人, 地層(断層)の立体模型教材, 日本視覚障害理科教育研究会会報(JASEB NEWS LETTER), No. 32, 2013, p. 19. |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です | |
書籍ページ番号 |