教材名
対象 |
・手動車いす、電動車いすを使用する児童生徒 ・上肢機能に運動機能の障害がある車いすを使用する児童生徒 |
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障害種別 | 肢体不自由教育 病弱・身体虚弱教育 重複障害教育 その他 |
単元・活用場面 | 体育,保健体育 遊びの指導 その他 教具・補助具 |
ねらい | 車いすで移動しながらボールを保持したり、リリースしたりすることが難しい児童生徒の困難さを減らし、球技やボールを使った運動遊びを楽しむことができるようにする |
障害特性に対する配慮点 | 児童生徒一人一人の車いすは形状が個々に異なるため、ボールの保持のサポートには専用の物を作成されることが望ましいです。出来るだけ簡便に、多くの児童生徒が使用する車いすでも適合できる汎用性、さらに一斉指導の場面での準備時間を短縮できるように形状を工夫したボールホルダーを開発しました。 |
期待される効果及び成果 |
車いすを使用する児童生徒の多くは、体幹機能障害や上肢機能に障害があります。そのため、ボールを保持しながら車いすを漕いで移動したり、自分の動きでボールをリリースしたりすることに困難さが見られます。このような児童生徒への指導では、ルールの工夫やスイッチ教材等で活動を展開されることもありますが、自分自身の動きで学習を展開することができることで、体育・保健体育の学習における球技の学習やボールを使った交流学習等でより主体的に取り組むきっかけとなると考えられます。 本教材は、児童生徒が活動時に使用するスポーツ用車いす、生活用手動車いす、電動車いすといった幅広い車種に対応するともに、障害の種類や程度、技能の習得状況等を踏まえ児童生徒の段階に合わせたボールの保持力を調整することができます。教科学習の場面のみならず、球技のゲーム場面でボールを持つ時の動きとボールを持たない時の動きの2つ課題にチャレンジでき、スポーツを楽しむことが可能となります。 |
使い方 |
プラ板とひもで、児童生徒の車いすの形状にあわせたホルダーを作ります。①ボールホルダーとして使用する場合(車いすを自走でき、片手もしくは両手でボールを投げることができる児童生徒を想定)、②リリーサーとして使用する場合(筋疾患、神経疾患等により、指先や上肢のわずかな力でボールを動かすことができる児童生徒を想定)の2種類があります。詳しくは写真をご参照ください。 肢体不自由児の体育・保健体育の指導場面では、立位、ウォーカー、手動車いす、電動車いす等、様々な指導手段で活動する児童生徒がいます。多くの児童生徒が一斉に体を動かす学習活動で安心して体を動かすことができるよう安全面での配慮が不可欠です。そこで、写真のようなガードを作成しました。実際の指導場面でのイメージとしては、車いすの生徒同士というよりは、車いすー立位の組み合わせで起こる接触児に立位の児童生徒の怪我防止、軽減をねらい使用しています。また、車いすのフットレストの高さによっては、車いすの下にボールが潜り込んできてしまう場合があります。そこでこちらの教材を用いることで、ボールの潜り込みを防止することも期待できます。 |
関連する教材や情報 | |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です |
肢体不自由特別支援学校のみならず、特別支援学級、通常級に在籍する全ての車いすを使用する児童生徒の球技の学習や交流学習で活用できると思います。 ボールホルダーを活用したラグビーの指導事例については、下記をご参照ください。「ID628 仲間と楽しめるインクルーシブなラグビーの指導法 https://gakko.rdy.jp/kdb/search/kyozai/detail/628」 |
書籍ページ番号 |