教材名
対象 | 高等部普通科1年生 |
---|---|
障害種別 | 聴覚障害教育 |
単元・活用場面 | 理科 |
ねらい | 植物の器官は「根」「茎」「花」「葉」のみであるが、動物の器官は多数あり、細部の名称、構造、はたらきが大変複雑である。その中でも腎臓は、生物の体内環境の恒常性を維持する上で重要な器官の1つである。腎臓のはたらきについて、中学までの知識で「ろ過」はきちんと押さえられている生徒が多いが、高等学校以上では、「再吸収」とはどのようなはたらきなのか、また再吸収される場所、再吸収されるものなども理解する必要がある。これらの理解、定着をはかるために、腎臓のはたらきを部屋の片づけに置き換えて、何と何が対応しているのかを考えさせる。 |
障害特性に対する配慮点 | 聴覚障害児のある生徒は、話し言葉のみだけで「腎臓のはたらきを部屋の片づけに例えると…」等の例え話をすると、内容が完全に伝わらないことがあるため、部屋の片づけのようすが一目でわかるよう、マンガにしてある。 |
期待される効果及び成果 | 腎臓の構造、はたらきについての理解、マンガを用いることによる学習意欲の向上。 |
使い方 |
まず、ワークシート(生物の体内環境とその維持No16)を用いて腎臓の構造とはたらきについて説明し、重要語句を生徒が記入する。 使用方法:ワークシートは、穴埋め形式になっており、ワークシートと同じ内容をスクリーンと液晶テレビに投影する。ワークシートの空欄には、あらかじめ重要語句や必要事項を描きこんだ図が入っているので、教員がそれを表示、生徒が書写する。 次に、腎臓のはたらきを部屋の片づけに例えたマンガを提示し、腎臓の重要なはたらきである「ろ過」「再吸収」はどの作業であるか、また、「ろ過されるが一部だけ再吸収されるもの(塩類)」「ろ過されるが全て再吸収されるもの(血糖)」「ろ過されないもの(タンパク質)」が、部屋の中の何に対応しているのかを考えさせる。 |
関連する教材や情報 |
長島 素子「聴覚障害 2012年6月号」特集4 高等部理科の教育指導 -視覚的教材・教具を用いた授業- 全日本聾教育研究会 2012年 第46回 全日本聾教育研究大会 高知大会 実践事例発表 長島 素子 「高等部理科の授業におけるデジタル教材の活用」 筑波大学 2013年 「附属聴覚特別支援学校紀要」第35巻 68-74 筑波大学附属聴覚特別支援学校高等部編著 2014年 「聴覚障害生徒の力を育むために-筑波大学附属聴覚特別支援学校(聾学校)高等部の実践-」 聾教育研究会 |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です | |
書籍ページ番号 |