教材名
対象 |
・視覚障害を有する小学部以上の児童生徒 ・具体物を手で操作することができる児童生徒 |
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障害種別 | 視覚障害教育 その他 盲ろう教育 |
単元・活用場面 | 算数,数学 |
ねらい |
・具体的な操作を通して10進数や2進数のしくみを理解する。 ・加法のくりあがりや減法のくりさがりについても,イメージをもって計算できる。 ・操作や考えを言葉で表現する力を育てる。 |
障害特性に対する配慮点 |
算数数学の教科書では,数や計算の概念が図を用いて説明されている。しかしながら,視覚障害を有する児童生徒の場合,図そのものを読み取って理解することが難しいため,具体物を用いた説明が重要である。また,自分で操作することが「核となる体験」となって理解を深めることができる。 この教材では立方体を用いているため,10進数では10のかたまり,2進数では2のかたまりをすきまなく作ることができる。また,隙間なくしきつめられる箱を準備しておくことで,それぞれの桁の大きさや補数も意識することができる。 |
期待される効果及び成果 | 何度か操作をくりかえすことで,具体物がなくても量を意識して数をとられられるようになる。また,数の概念が理解できると,加法のくりあがりや減法のくりさがりの仕組みについて,この教材を用いて理解を深めた上で計算できるようになる。 |
使い方 |
【10進数】 ① たくさんの積み木を数えていく。その際,1の位の部屋,10の位の部屋,100の位の部屋,1000の位の部屋を意識しておく。 ② 10個入る箱に1個ずつ入れていき,10個詰まったら「10の棒1本」として,10の位の部屋に入れる。10の棒が10本集まると「100の板1枚」として,100の位の部屋に入れる。 ③ 100の板が10枚集まると「1000のかたまり1個」となることを確認する。 ④ 10集まると桁が上がるという仕組みを理解する。 【2進数】 ① 1の位の部屋,2の位の部屋,2の2乗の位の部屋,2の3乗の位の部屋を意識する。(2進数なので,本来は1の位,10の位,100の位,1000の位であるが,便宜上,このように表しておく) ② 2個入る箱に1個ずつ入れていき,2個詰まったら「2の棒1本」として,2の位の部屋に入れる。2の棒が2本集まると「2の2乗の板1枚」として,2の2乗の位の部屋に入れる。 ③ 2の2乗の板が2枚集まると「2の3乗のかたまり1個」となることを確認する。 ④ 2集まると桁が上がるという仕組みを理解する。 |
関連する教材や情報 | |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です | ・視覚障害のある児童生徒だけではなく,障害のない児童生徒,他の障害のある児童生徒にも活用できます。具体的な操作を通して,数の概念や計算の過程のイメージをつくることができます。 |
書籍ページ番号 |