教材名
対象 |
小学校第4学年以上の児童・中学校生徒全般 障害のある子どもにも、ない子どもにも、社会科や防災教育などで幅広く活用できます |
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障害種別 | 聴覚障害教育 肢体不自由教育 病弱・身体虚弱教育 言語障害教育 情緒障害教育 その他 |
単元・活用場面 | 社会 その他 |
ねらい | ・避難所シミュレーションをグループで行うことにより、自然災害が起きたときに、避難所に避難する人々やそれを支える行政の人の立場に立って、自助・公助・共助の視点から避難時の行動について考えることができます。様々な立場の要支援者が避難所に集まったときに、何を優先してどのような判断をしたらよいのかを、みんなで考える良い機会となります。 |
障害特性に対する配慮点 | ・ゲームが進行しやすいように、要支援者の絵を大きく載せたカードを用意しました。カードは発泡スチロール上のもので作成し、持ちやすくなるようにしました。裏にはマジックテープを貼り、取り外しがしやすいようにしてあります。 |
期待される効果及び成果 |
・自分自身や家族、地域住民、行政の方など様々な人がくらしを支えていることに気づくことができます。 ・ゲームを通じて「自助・公助・共助」のあり方について、友達と一緒に考えることができます。 |
使い方 |
・グループで話し合いながら、ボード上に描かれた避難所の居住スペースに、避難所を利用する人のカードをあてはめていきます。 【ボードを活用した実際の授業例】 舞台は架空の避難所です。「自分がもし、市役所の職員だったら」と想定して、避難してきた人々をどの居住スペースに配置するかを話し合って決めていきます。避難してくる人は、家族、妊娠している方、赤ちゃんがいる方、外国の方、高齢者、車いすに乗っている方としました。避難所になる体育館には,職員がいる受付、物資スペース、掲示コーナー、トイレ、授乳室、医務室などがあります。居住スペースは、大人数向け、少人数向けにスペースが区切られています。 例えば、「外国の方は言葉が伝わりにくくて不安そうにしているから、〇〇のスペースがいい。」 「高齢者は足腰が不自由で移動が大変なので、△△に近いところがいいのではないか。」 「赤ちゃんはよる泣くので,位置を配慮する必要があるから、□□の場所がよいと思う。」 など、対象者の事情を想像し、周囲の状況も考慮しながら居住スペースを決めていけるといいでしょう。 ・実際の授業では、2グループに班分けをしたため、同じボードを2種類用意しました。1つのグループは 3~5名程度が話し合いが進みやすいです。 ・避難所の図は模造紙に印刷もしくはマジックで書くとよいでしょう。カードの裏面には発泡スチロールで 厚みをつけることで、机から取りやすくしました。 ・ゲームには決まった答えがないため、各自が考えた理由を説明できるようになるとよいでしょう。 |
関連する教材や情報 | 『矢守・吉川・網代(2005)防災ゲームで学ぶリスク・コミュニケーション―クロスロードへの招待』を参考に発案しました。実際に附属桐が丘特別支援学校の第4学年の社会科の授業で活用しました。小学部社会科担当教員、中高学部地理歴史・公民科教員が協力して作成しました。 |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です | 特別支援学校だけではなく小学校・中学校等でも活用が可能です。社会科の授業だけではなく、防災・減災教育にも活用ができます。ボードのカードは、お子さんの実態にあわせて、工夫しながら作成してみてください。使用方法を動画でもご紹介しています。 |
書籍ページ番号 |