教材名
対象 |
・中学部3年生徒 ・原子・分子などの粒子モデルがイメージしにくい生徒 ・イオン価や電気的に中性ということがイメージしにくい生徒 ・図が認知しにくい生徒 ・分子模型など立体が捉えにくい生徒 |
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障害種別 | 視覚障害教育 肢体不自由教育 その他 |
単元・活用場面 | 理科 |
ねらい |
・陽イオン・陰イオンについて理解し,電気的に中性ということがどういうことか理解する ・イオン価を基に組成式を作れるようにする ・イオン価を基に化学反応を考えられるようにする |
障害特性に対する配慮点 |
・イオン価がイメージしにくい生徒,イオン価と組成式の関係が曖昧な生徒に対し,イオン価を明示したイオンモデルを利用することで,イオン価と組成式の関係を明確にし,イオン価を基とした組成式や化学反応式の組み立て方を理解しやすくする。 ・立体的に物を捉えることが難しい生徒に対し,市販の立体的な分子模型でなく,平面的に扱えるモデルを利用することで,モデルを利用して考えることに対するハードルを下げる。 ・磁石のN極を陽イオン価,S極を陰イオン価として埋め込むことで,陽イオン同士,陰イオン同士では結合しないことを感覚的に理解しやすくし,電気的に中性という意味を捉えやすくする。また,複数の原子モデルをまとめたモデルを1つのものとしてとらえやすくする。 ・磁石を,陽イオンは右,陰イオンは左に埋め込むことで,完成したモデルがそのまま組成式になるようにする。 ・視覚障害においては,元素記号を彫刻などすることで,モデルの表す原子を把握しやすくする。 |
期待される効果及び成果 |
・イオン価を明示したイオンモデルを活用すると,組成式を作る際に具体的にイオン価を基に考えることができ,過不足なく結合させる中で電気的に中性であるということがどういうことか理解させることができる。 ・イオンモデルを活用することで,組成式についてただ覚えるのでなく,イオン価の過不足なく組成式を作ろうとする中で試行錯誤でき,主体的・協働的な学びにつなげることができる。 |
使い方 |
1. 物質の名称から,必要なイオンをそろえる 2. 1を使って,イオン価に過不足のないように物質の組成式を作る ※ 化学反応においても,反応前の物質からイオンの組み換えで反応後の物質を組み立てる,その際に分子や結晶の過不足を検討するなど行うことができる。 |
関連する教材や情報 |
同様の教材は,画用紙の右に+,左に-をイオン価分描いたものブラウザアプリなどがいろいろと報告されています。 本教材は磁石を使うことで「陽イオンと陰イオンの結合を感覚的に理解すること」「出来上がったモデルを一つの物質と捉えやすくすること」を目的としましたが,単純にイオン価と組成式の関係についての学習であれば,そういった教材の活用も有効です。 |
こんな児童生徒にも役に立つ教材です |
イオンについては最小公倍数が関り,そこに多原子イオンなどが絡むことで理解が難しくなる生徒が,通常級でも少なくありません。それがさらに,化学反応を踏まえて考えることになると,お手上げになる生徒も多くいます。 障害の有無に関わらず,イオン結合とその反応を理解する上で,本教材は有効です。 |
書籍ページ番号 |