教材名
対象 | 小学部児童 |
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障害種別 | 視覚障害教育 |
単元・活用場面 | 図画工作,美術 自立活動 教具・補助具 |
ねらい | 全盲児童における描画活動は,単に描く技術の有無だけでなく,立体的な形を平面上に表現するとどのように表されるのかといった概念を構築する力も重要になる。そこで,全盲児童が触覚を通して立体(3次元)から半立体(2.5次元),平面(2次元)へと段階的に移行する過程の理解を促すための視覚障害児学習用圧縮教材を特総研の大内進先生と開発した。これらの教材を活用して全盲児に対し,3次元空間に存在する立体が2次元的に偏平化するプロセスや,立体と平面の相関関係についての理解を促すことをねらいとする。 |
障害特性に対する配慮点 |
・視覚障害児学習用立体圧縮教材とは,円柱・三角柱・四角柱・六角柱の基本立体と,それらの立体の前面・上面・側面に視点を定め,それぞれの方向から圧縮した形状の模型群で構成されている。 ・基本立体の高さや奥行きを圧縮する割合は,一方向につき3/4・1/2・1/4で,さらに立体の外形を保ち板状に扁平化した模型も含んでいる。 ・圧縮模型の数は一基本立体につき8~12ピースとなっている。 ・3次元の触覚教材であるため,手に取り包み込んで触って形状を理解することができる。 |
期待される効果及び成果 |
・視覚障害児学習用圧縮教材を通して,立体が2次元的に偏平化するプロセスや立体と平面との相関関係についての理解が得られる。 ・同一の基本立体でも圧縮する方向(前面・上面・側面)によって平面に表される形が違ってくることが触察を通して認識できる。 |
使い方 |
●圧縮原理の理解 円柱・三角柱・四角柱・六角柱の基本立体と,それらを前面・上面・側面から1/2・1/4 に圧縮した模型群を用いて,提示した見本と比較し選択する活動を通して圧縮の原理を理解する。 ①提示された基本立体の触察。 ②圧縮する方向と割合から圧縮された形状を想起。 ③3点の選択肢から条件に対応するものを選択。 ④正解の確認。 ●圧縮の原理を用いた複製制作 見本に対応する立体を想起して粘土で複製する。 ①提示された基本立体の触察。 ②圧縮する方向と割合から圧縮された形状を想起。 ③予測をもとに粘土で複製制作。 ④対応する模型を触察し,圧縮原理の再認識。 |
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手と目でみる教材ライブラリー 独立行政法人国立特別支援教育総合研究所 特任研究員 大内進先生 |
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